(EN/JP)

"I wanna wake up, in a city that doesn’t sleep And find I’m king of the hill Top of the heap"

Frank Sinatra - New YorkNew York.

世界経済の中心地。
エンターテインメントの頂点。
眠らない街、New York。

New Yorkには何でもある。

若干言い過ぎかもしれないけれども、
New Yorkを楽しもうとすると毎回時間が全く足りない。



初めて訪れたNew Yorkは2010年1月の事。

とても寒かった。
11日間の滞在中、雪も降ったし、気温を見ればマイナス5度だったし。
それなのに、デニム一枚で行ったものだから地面からくる冷気で常に震えていた。手はかじかんでいたから、皮の手袋の中に「はぁーっ」っと温かい息を入れてから手を突っ込み温めていた。

 

当初こんなに長期休暇を取って海外旅行なんて滅多にできないものだと思っていたので、この11日間で行きたかった美術館と博物館は全て行き、観光名所も全て制覇してやると考えていたのだが、New Yorkを甘く見ていた。たったの11日間でNew Yorkの見どころ全てに行けるわけがない。何箇所も泣く泣く諦めることに。

(と言っても、その後10年以上に渡って年に2回長期休暇を取り必ず海外旅行をする事になったので、この二年後にはすぐNew Yorkへ再訪する事になるとはこの時は全く思っていなかったのだ)

この時のNew York旅は、大学時代に一度した海外一人旅(ロンドン)とは違った。

きっと、学生時代とは違い仕事で英語を使うようになったからだろう。ロンドンの時には無かった、現地での外国人との交流があったのだ。突然声をかけられ、仲良くなり、一緒に観光を楽しむ。

その土地で外国人と交流があると旅は(特に一人旅は)一気に楽しさを倍増させる。

全く予想もしていない素晴らしい出会いの可能性が広がるこの街。

彼女との出会いも突然だった。リバティ島からの帰り道、そのままウォール街を散策して、まだ当時工事中で柵に囲まれていたグラウンドゼロを見ようとブロードウェイを北上しイサムノグチのパブリックアート『レッドキューブ』を見ていたら急に彼女に声をかけられた。

「ねえ、あなた。グラウンドゼロはどっちの方にあるか知らない?」

「いや、わからないけど多分あっちの方じゃないかな。自分も今向かってるところだけど」

そう答えると彼女は当然のように「じゃあ一緒に行くわよ」

と。

とても強引だったが、悪い人ではなさそうだし、こういう旅先での出会いは大歓迎だし(つい数時間前。バッテリーパークではLim君との突然の出会いもあったし)

そのまま自分は彼女と話しながら歩き始めた。

「どこから来たの?なにしてるの?NYにはどれくらい滞在するの?」
立て続けに様々な質問を受け、その後は自分が路上で写真を撮っていると「私に貸しなさい。私があなたの写真を撮ってあげるから」と撮ってくれたり。

工事中の柵で囲まれたグラウンドゼロをぐるっと回るように歩いていると、いつの間にかストリートを一本隔てた『ブルックフィールド・プレイス』に向かう通路にいた。

そこで彼女は警備員の男性に「グラウンドゼロをもっとよく見たいのだけど、どこか良いところはないの?」と聞くのだが、その時の彼女の、まず男性に関係ないことで話しかけて仲良くなってそれから質問をするというコミュニケーション力の凄さに、道を聞きたい時でもこう風にコミュニケーションを取れば良いのか。ととても勉強になった。

そんなマイペースな彼女は別れ際もマイペースで。
「見られて良かったわね。じゃあバイバイ」とあっけなかった。

New York, the city that never gets old.

さて、NewYork。
今まで三度訪れたが、全くもって飽きない街。

それどころか知れば知るほどもっとこの街を知りたくなる街。

なにしろ見所が多すぎる。

世界最高峰のエンターテインメント、数多くの美術館博物館、高級な百貨店にブランド店の数々。

この街には人を惹きつける多様な魅力がある。

それだけでなく、24時間運行の地下鉄はこの街のどこへ行くにも便利でわかりやすい。

そこにバスを組み合わせれば縦横無尽にこの街を移動できる。

そして碁盤の目のようにハッキリと区画された街は、
『縦がアベニュー(Av)横がストリート(St)』
これだけ覚えたら完璧でわかりやすく移動できる。

発達した公共交通機関のある街はとても便利だ。

そんなわけでこのNewYorkを旅初心者におすすめの街の一つにしたい。



そんなこの街のオススメスポット

If you are going to NY for the first time, go to these places

NYの象徴であるこのビルは1931年竣工の、低層部や最頂部に当時流行したアール・デコ様式が取り入れられた美しいビル。

同じく大都市の東京を象徴とする東京タワーと同じくテレビ・ラジオ用の電波塔としても使われている。

このエンパイア・ステート・ビルディングの屋外展望台は世界的に有名なものであり、いつ行っても来場者が多い。

しかし、そこから眺められるNew Yorkの景色は実に美しく、都市を感じるにはこの上ない場所だろう。

ちなみに自分が訪れたのはNYへ来て二日目の夜。

その日は古着のKissのTシャツ(パンダがKissのメイクをしてる)を着て行ったら、展望台までのエレベーターへ乗る際にエレベーターボーイのお兄さんから「そのTシャツかっこいいね。君もKiss好きなの?一番好きな曲はなに?」と急に話しかけられ、その瞬間はパッと言葉が出ず「曲名が出てこないから後で答えるよ」と言い展望台へ。

見終えてから下へ降りようとエレベーターに乗ると再びそのお兄さんのエレベーターへ。そこでやっとI Was Made For Lovin’ Youと答えると「自分もその曲大好きだよ」と返してくれた。
こういうコミュニケーションって日本じゃ絶対になくいかにもアメリカに来たって感じがするなと思った瞬間でした。

そんなこのビルはビルの高さだけでなく入場料もとても高い。

86階のメインデッキまでの入場料は大人一人$42。およそ5600円。

そしてそれに加え108階のトップデッキまで行くことのできるチケットになると$75。およそ10090円。

(1ドル134円換算)

正直高くて躊躇してしまう値段…

これを見ると、高いと思っていまだに行っていない東京スカイツリー展望台への入場料
(天望回廊+天望デッキセット券当日料金3,100円)が超お得に思えてしまう。

けれど、ここNew Yorkには超絶お得なCity Passというチケットが存在します。

City Pass Ticket

エンパイアステートビル 

アメリカ自然史博物館 

トップ・オブ・ザ・ロック展望台またはグッゲンハイム美術館 

自由の女神像とエリス島へのフェリー移動またはサークルライン観光クルーズ

 9/11メモリアルとミュージアムまたはイントレピッド海上、航空& 宇宙博物館

これら全ておすすめの場所の5ヶ所に入場できて大人一人$129!約17350円!

有効期間は初回施設訪問日から九日間。

九日間もあれば充分に全ての施設を訪れることができます。

City Passを購入してからのNew York探索がおすすめですよ。

American Museum of Natural History a.k.a. Night Museum

まんまナイトミュージアム!

という一言で終わらせてしまうのは乱暴なので、少々解説にお付き合いください。

アメリカ自然史博物館は、マンハッタンの中心にある市民憩いの場であるセントラルパークの西側にある1877年にオープンした歴史ある博物館。

世界でも有数の自然科学博物館でありそこでの研究はとても大きな貢献をしてきた研究機関としての側面も持っています。

(ちなみに初めてティラノサウルスの化石を発見したのはアメリカ自然史博物館のスタッフ)

そして、この自然史博物館という名前でありながら、宇宙に関しての展示もあり。

それが自然史博物館の北側に併設されている、
ローズセンター(Rose Center for Earth and Space)
もちろん自然史博物館本館の展示は大好きだけど、初めて訪れた際にここのプラネタリウムがあまりにも素晴らしくて、二回目にここを訪れた際はプラネタリウムに行きたくて訪れたほど。

このローズセンターにあるプラネタリウムは最高!もちろん日本にも素晴らしいプラネタリウムはあるけれど、ここのプラネタリウムは没入感が凄く、自分が実際に宇宙の中を浮遊しているかのように感じるレベルで夢中になります。

ちなみにホシは科学博物館が子供の頃から大好きすぎて、大学の頃は博物館学芸員課程を選択し、上野にある国立科学博物館で実習をした程です。

甥っ子が三歳半になったのでそろそろ良いかなと思い、先日国立科学博物館へ連れて行ったら、入館と同時に「疲れた」「喉乾いた」と早々に戦線離脱。
まだまだ早かったと悲しくなりました。

さて、アメリカ自然史博物館を語る上で外せないのが映画『ナイトミュージアム』

もちろん、この映画に登場する展示も色々と実際に展示されているんです。

4階の恐竜コーナーには犬のように骨で遊んだティラノサウルスの骨格標本があるし。

3階の奥にある太平洋の文化スペース(Hall of Pacific Peoples)にはモアイ像が立っていて。

世界中の猿が集まるHall of Primatesには主人公をビンタする猿も。

ちなみに自分が特に見たかった展示は動物の剥製の展示。

自分の大好きな現代美術家の杉本博司さんが若かりし頃にここで動物の剥製や類人猿の模型を白黒写真で撮影した作品がある。
2005年から06年にかけて森美術館で開かれた彼の回顧展「杉本博司 時間の終わり」。
ここで初めて見た彼の作品に心惹かれ自然史博物館へ行きたいと思ったのだ。

(ちなみにあまりにも素晴らしすぎて会期中2回訪問。しかも2回目は会期最終日に行ったら杉本さん本人がいてサインを貰えたのは良い思い出

もはや説明不要。
あまりにも世界的に有名なNYを象徴とするランドマークの一つ、自由の女神

アメリカ合衆国の独立100周年を記念してフランスから贈られたこの像はアメリカという自由と民主主義の象徴として、世界中から訪れる旅人たちが目指す観光地となっている。

台座を含めると93メートルと、数字で見ると意外と大きくないが実際目の前で見てみると巨大で、頭の冠のところに設けられた展望台からの景色も良い。

そんなアメリカを象徴とするランドマークだけあって、数多くの映画作品にも登場する。

『猿の惑星』
『インディペンデンスデイ』
『摩天楼はばら色に』
『ゴーストバスターズ2』
『タイタニック』
『Xメン』
『クローバーフィールド』
最近だと『スパイダーマンNWH』でも出てましたね。

どれも超有名な映画ばかり。

あと、個人的にはゲーム『パラサイト・イブ1』の最終決戦の場所として登場するのがこの自由の女神が立つリバティ島。
ちなみにこの作品はNYが舞台なので、前述した自然史博物館だけでなく、カーネギーホールやセントラルパーク。チャイナタウンにクライスラービルまで出てくるので、これもあってNYは昔から憧れの地でした。

あと、自由の女神は登場しないけど、『メタルギアソリッド2』でも登場するマンハッタン。タンカー編ではハドソン川を航行するタンカーで。
プラント編ではソリダスとの最終決戦の地として使われるのがアメリカ合衆国議会旧議事堂フェデラルホール。
自由の女神クルーズ船の乗り場バッテリーパークからもすぐ近くなので、好きな方は自由の女神とセットで行かれることをお勧めします。

さらに言うと、MIBに登場するMIB本部もこのすぐ近くにある
Brooklyn-Battery Tunnel Ventilator Building

と言う建物です。

そんな自由の女神もエリス島とセットでCity Passで行くことができます。

マンハッタン島の最南端。バッテリーパークにあるStatue Cruisesからフェリーに乗ってリバティ島へ。

Lim君と出会ったのはここでした。

船で20分ほどでリバティ島へ。
島へ着いたら自由に動けるので、自由の女神像の中の博物館へ行くもよし、島をのんびり散歩するもよし。

その後はせっかくなのでエリス島へ行くこともお勧めします。

アメリカは移民の多い国。
19世紀後半から60年余りの間にヨーロッパからの移民は必ずこの島を通ってアメリカへ入国しました。
入国審査の役割をしていた島ですね。

あの『タイタニック』のジャックも船が沈まなければこのエリス島に向かって航海していたわけです。

島の中には博物館があり、当時の移民がどのようにアメリカを目指して旅していたかがわかります。

そしてここで隔離をされてひどい扱いを受けた人達の悲しみも。
それもあってこの島は「嘆きの島」と言う別名もあったりします。

アメリカという国を知る上でも、ぜひ自由の女神とセットでこちらの島へも訪れてみてください。

hoshiKazuki22

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